No.22  ジョージ・ベンソン

ジャズの歴史に名を刻む偉大なギタリストであるとともに、R&B/ソウル・シーンでは大ヒット・ナンバーを放ったヴォーカリストとして知られているのがジョージ・ベンソンです。
1943年にピッツバーグで生まれ、養父がギタリストであったため幼少からギターやウクレレを学びます。この頃にチャーリー・クリスチャンやウェス・モンゴメリーといったギタリストたちのレコードを聴かされ、彼らに憧れてジャズ・ギタリストを志すようになります。8歳の時には養父とともにクラブのステージに立ち、10歳そこそこでシンガーとしてレコーディングも経験したと言うから驚きです。その後、従兄弟とロックン・ロール・バンドを組んで演奏したり、17歳で自身のバンドを結成して活動するなどして腕を磨いていきます。そして、1963年にチャンスが訪れます。オルガン奏者ジャック・マクダフのバンドに抜擢されたのです。翌年にはマクダフのバック・アップもあって、名門プレステッジ・レーベルから初リーダー作『ザ・ニュー・ボス・ギター』を発表。さらに、マイルス・デイヴィスのアルバム『マイルス・イン・ザ・スカイ』のレコーディングにも参加します。その後、コロムビアやヴァーヴ、A&Mなどで作品を発表したベンソンはCTIに移ってブレイクを果たします。亡くなったウェス・モンゴメリーの後釜として迎えられ、ウェスに替わるジャズ・ギターの第一人者として不動の地位を築くのです。実際にベンソンのギター・スタイルはウェスの得意技だったオクターヴ奏法を改良してより発展させるなど、ウェス直系と呼べるものでした。
そして、さらなるブレイクを迎えるのがワーナーへの移籍第一弾となった『ブリージン』でした。当時はまだクロスオーヴァーと呼ばれていたフュージョンの走りとなったこのアルバムはミリオン・ヒットを記録しグラミー賞も受賞。収録曲の<マスカレード>ではヴォーカルも取り、ベンソンの歌声にも注目が集まります。以後、徐々にヴォーカルの比重を増やしていき、ついに1980年の『ギヴ・ミー・ザ・ナイト』ではクインシー・ジョーンズをプローデューサーに迎えて完全にブラック・コンテンポラリー路線に転換。
1980年代はシンガーとして日本でもお馴染みのディスコ・ヒット・ナンバーをいくつも残しました。近年はジャズとR&Bの境界を自在に行き来し、コンスタントにアルバムをリリース。また、数年おきに実現している来日ライヴでも、得意のスキャットとギターのアドリブ・ユニゾン・プレイも交えて元気な姿を見せてくれています。

『ブリージン』
(ワーナー)

名匠トミー・リピューマのプロデュースによるベンソンンの大出世作。爽やかなインストの表題曲や、レオン・ラッセルのカヴァー<マスカレード>は最早スタンダード。
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