No.12  ハービー・ハンコック

現在のジャズ・シーン全体を引っ張るリーダーは誰か、その問いの答えにハービー・ハンコックの名前を挙げる人は多いのではないでしょうか。
1940年にシカゴで生まれ、7歳からクラシック・ピアノを学び、ハイ・スクール入学後にジャズに目覚めます。大学では電気工学と音楽を専攻。後にシンセサイザーなどの電子楽器をいち早く導入した彼の原点はこの辺にあるのかもしれません。1960年に大学を卒業すると地元シカゴで音楽活動を開始。すぐにニューヨークに出て1962年には早くもブルーノートに初リーダー作を録音しています。そして、ここに収録された<ウォーターメロン・マン>のヒットでハンコックの名前は一躍シーンに知れ渡ります。1963年にはマイルス・デイヴィスのグループに加入。そこでの同僚だったウエイン・ショーターらとともに、ソロとしても新主流派の若手筆頭株としてシーンの中心を担うようになります。そして、ストレート・アヘッドなジャズを追求する活動と並行して、1973年にはエレクトリック・ファンクの名盤として名高い『ヘッド・ハンターズ』を発表してジャズ・ファンを驚かせます。さらに、1983年に発表した『フューチャー・ショック』では、当時まだアンダーグラウンドな音楽だったヒップ・ホップを取り入れ<ロック・イット>という世界的ヒットも生み出しています。
このように、純ジャズのみならず、フュージョンはもちろん、ファンク~クラブ・ミュージックまでも網羅する懐の深い音楽性によって、ハンコックはジャズ界のみならず音楽シーン全体にその名を知られる名士とも呼べる存在へと登り詰めたのでした。2007年にリリースした『リヴァー~ジョニ・ミッチェルへのオマージュ』が、ジャズ・ミュージシャンとしては43年ぶりとなるグラミー賞の年間最優秀アルバム賞に輝いたのは、それを顕著に表す出来事でした。

『処女航海』
(EMI)

マイルス・デイヴィスらが生み出したモード・ジャズを継承して、ロン・カーターやトニー・ウィリアムスら、同じマイルス門下生の力も借りながら作り上げたブルーノートからの1965年発表作。新主流派の代表的名盤。
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