Vol.1  2011.7.5『9歳から始まった
トランペッター人生』
1942年10月25日 東京生まれ。
 父がタップダンサー兼トランペッターだった影響から、4歳でタップダンス、9歳でトランペットを始める。戦後間もなくの時代で、日本はまだ貧しかった。そのなかで日野皓正は、「手に職をつけた方がいい」と考える父からスパルタ教育を受け、弱冠13歳で米軍キャンプのダンス・バンドで演奏を始める。最初は、父親の命令だったが、ルイ・アームストロングの来日公演で演奏を聴いた時から本気でトランペットに向き合うようになる。
 10代の頃は、米軍キャンプやキャバレーで主に演奏をし、1964年に白木秀雄クインテットに参加。翌年にはベルリン・ジャズ・フェスティバルにも出演する。
 その頃、日本にも多くのジャズ・ミュージシャンが来日し、フレディ・ハーバード、ケニー・ダーハム、ジャッキー・マクリーン、アート・ブレイキーらと交流を深め、セッションする機会にも恵まれる。
ヒノテル・ブーム

白木秀雄クインットを1968年に脱退すると、盟友の菊池雅章(ピアノ)と組む機会が増え、ジャンルの枠を超えたコラボレーションや、実験的なコンサートに取り組む。そのひとつが1969年の草月会館での『ハイノロジー』コンサート。第1部は、メンバー全員がエレクトロ楽器を演奏。第2部は、短編映画に即興で音楽をつける異色のコラボレーション。
後にこのコンサートで演奏された楽曲をレコーディングした、同名タイトルのアルバムがリリースされて、ジャズでは異例のヒットとなる。
また、コンサートでのコラボレーションが縁となり、西村潔監督の映画『白昼の襲撃』の音楽を担当。この主題歌が10万枚を超える大ヒットになる。
この成功で、テレビ番組の出演や、ファッション誌に登場する機会が増えて、“ヒノテル”ブームが起きる。人気は、75年にニューヨークに移住してからも続き、今でも鮮烈な印象を与えている“サントリー・ホワイト”のCMにも出演する。

ニューヨークに移住

1970年3月に初めて渡米してから、NYのジャズ界との交流を深め、さらに自身を成長させたいとの切実な願いから、1975年6月に一家でニューヨークに移住する。かねてから交流のあったジャッキー・マクリーンやギル・エバンスのバンド、クラブなどで演奏する。当時を振り返ってこう語る。
「ジャッキーのバンドで演奏している頃、ステージの合間の休憩中に僕らのそばで白人がトランペットを吹きだすわけよ。何だろう?と思っていると、ジャッキーに「日本人ではなく、俺を使え」って訴えている。すごい国だなぁって驚いたよ。ジャッキーは、「日野がいるからいいよ」と断ってくれたけれど、誰もがプライドを持って自分を売り込んでいる。ブロードウェイだってそう。素晴らしいと思ったね」
1979年になると、NYでアルバム『シティ・コネクション』をレコーディング。当時流行していたソウルやフュージョンの要素を取り入れたアーバンなサウンドで、アルバムは10万枚を超える大ヒットとなる。この頃、サントリーのCMへの出演が決まる。
そして、1981年に『ダブル・レインボー』、1982年に『ピラミッド』と続けてアルバムをヒットさせて、武道館を含む全国ツアーを大成功させる。
1989年には日本人として初めてジャズの名門レーベル“ブルーノート”と契約し、アルバム『ブルーストラック』を発表し、日米両国で高く評価される。そして、2000年に現在所属するソニーミュージックに14年ぶりに移籍する。
今も東京とニューヨーク郊外に自宅を構え、両国を行き来しながら活動を続けている。

日野皓正
『AFTERSHOCK』
ソニー・ミュージック・ジャパン・インターナショナル
好評発売中
◆ライヴ・スケジュール
7月25、26日 ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp
◆オフィシャルサイト
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Arch/SR/TerumasaHino/
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日野皓正


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