Vol.4  2011.7.6『“リボーン“というキーワード』
「ゼロに戻ることができる幸せ。戻るところがあることに感謝です」

今回のアルバム・ジャケットは、“リボーン”というコンセプトから白のイメージで制作されました。アルバム・タイトルの『INITIAL』も、ゼロから始める、出発点に戻って、という意味から付けられたとか。“セルフ・カヴァー”で“リボーン”とは何を目指したのか。このコンセプトについてうかがってみましょう。

JJ:“リボーン”というキーワードは、どこから生まれたものなんでしょうか。

「第1回のインタビューでも触れたことですが、今回の新作ではフュージョンに立ち戻りたいと熱望しました。でも、80年代の楽曲をそのまま再演したのでは全く意味がないと思ったんですね。いくらプロデューサーが優秀でも中途半端な作品になってしまうと。だったら、一度リセットではないですが、ゼロに戻って、自分の楽曲を再構築させたいと思い、そこから”リボーン“というキーワードが生まれました」

JJ:では、『INITIAL』というタイトルは? Cレコード会社で初回出荷枚数をイニシャルとはいいますが…。

「そうですね。私も1981年にアルバム『ファースト・ラヴのように』をCBSソニー(当時)から初めてリリースした時に”イニシャル“が悪かったら、次のアルバムを作るのは難しいと言われました(笑)。でも、おかげさまでそれがヒットして、次の作品『サマー・ナイト』を出すことが出来ましたが…。 『INITIAL』というのは私のアイディアです。出発点に立ち戻って制作したアルバムだからイニシャルがいいと思って。このタイトルが思い浮かんだ時に、同時にこの年齢になってゼロに立ち戻ることが出来るのって本当に幸せだと感じたんですね。これまでの積み重ねがあって戻る場所があるわけだし、誰もがゼロから始められるわけでもないですよね。私は恵まれていると思います」

JJ:ジャケットもそのイメージで撮影されたんですよね?

「そうです。撮影する前は、髪の毛が長かったんですが、イニシャルのイメージに合わせてバッサリ切りました。ヘアメイクの方が切る前に“本当にカットしていいんですか?”と確認されたほど、思い切って短くしました。白い衣装は、スタイリング・プロデューサーのドン小西さんと、写真家の加納典明さんのアイディアですね」

今回まで新作についてうかがってきましたが、最終回となる次回は、マリーンとJAZZ、フュージョンとの出会いについてお聞きしたいと思います。
マリーン
『INITIAL』
ソニーミュージック
好評発売中
【収録曲】
1.『ESP』 2.『ホワット・キャント・スピーク・キャント・ライ』 3.『マジック』 4.『ラヴィング・ユー』 5.『スキンドゥ・レ・レ』 6.『ピープル』 7.『サマー・ナイト』 8.『デジャ・ヴ』 9.『カム・フライ・ウィズ・ミー』(新曲)
【参加ミュージシャン】
安藤正容/野呂一生/須藤満/則竹裕之/安部潤/和泉宏隆ほか
【PROFILE】
フィリピン・マニラ生まれ。1978年に来日、当初アイドル歌手としてデビューしシングルを4枚発表するも、80年代からは本来希望していた本格的なジャズ・シンガーに転向。
1983年に発表したアルバム『デジャ・ヴー』(オリコンアルバム総合チャート最高位8位)や『マジック』(同5位)が共に20万枚を超えるヒットを記録。以後、スクエアやカシオペアに湧くフュージョン大全盛時代におけるディーヴァとして熱烈に歓迎され、ジャズ界の人気シンガーとして活躍。
その後、結婚を機にシーンの第一線からは距離を置きマイペースな活動を続けてきた。そして2007年、マリーンにとって9年ぶり、メジャーからは16年ぶりとなるアルバム『ジャズ&アウト/マリーンmeets本田雅人B.B.Station』を発表、本田雅人をプロデューサーに迎えてのこのコラボレーションALは大ヒットとなりジャズ・ファンに「マリーン健在」を強く印象付けた。
続くメジャー復帰第2弾で、マリーンのデビュー30周年を祝うものとなった『マリーン sings 熱帯JAZZ』(2009年)はカルロス菅野をプロデューサーに迎えての意欲作。
そして2011年、初心に戻ってフュージョンの王道を行く新作『INITILAL』を発表。豪華メンバーを迎えて、マリーンの歌がさらにパワフルに飛翔する。

◆レコード会社オフィシャルサイト
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Arch/SR/Marlene/
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◇vol.3「TOKUがヴォーカル・ディレクション」→ (2011.06.29更新)
◇vol.2「アルバム『INITIAL』~初めてのセルフ・カヴァー集」→ (2011.06.22更新)
◇vol.1「ライブレポート」→ (2011.05.31更新)

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