Vol.2  2011.5.13『シンディ・ローパーと共演』
「人生っておもしろいですね」TOKUがそう語るシンディとの出会い

TOKUがシンディ・ローパーに初めて出会ったのは数年前のこと。来日中のシンディがTOKUのライヴに飛び入り参加したのが最初でした。初対面にも関わらず、もちろん飛び入りだったので、リハーサルもない共演。その中で彼女の代表曲『タイム・アフター・タイム』を演奏しました。
そのごが今年、シンディの最新作『メンフィス・ブルース』へのゲスト参加に発展。TOKUは、日本盤ボーナストラック『ドント・ワナ・クライ』で共演しました。その演奏がまたシンディのクリエイティヴィティを刺激したのでしょう。今度は3月に行われた日本公演への出演を打診されました。TOKUは、東京と大阪の公演に参加。日本公演最終日となった3月23日のコンサートは、ニコニコ動画で生中継されて、13万人もがその熱きパフォーマンスを観たそうで、シンディのファンにも広くTOKUの名前が知られることとなりました。
インタビューの第1回は、そんな話題のシンディとの共演について伺いましょう。

JJ:シンディとの出会いは、どんな感じだったのでしょうか。

「5,6年前だったかな。来日中にシンディが突然ジャズ・クラブに現れて、いきなり『タイム・アフター・タイム』で共演しました。飛び入りだから、リハーサルもなかったけれど、素晴らしいパフォーマンスになりました。あの時は、本当にすごかったなぁ」

JJ:そして、今年の来日公演で再び共演を。

「最初は、東京3日間のうち、1日でもいいから、僕がアルバムで参加した曲『ドント・ワナ・クライ』を演奏してくれないか、ということでした。それが1日の予定が東京公演すべての3日間となり、最終的には大阪公演にも出演することになりました。演奏する曲数も3曲が6曲になり、当日また増えて、合計7曲を演奏することに。
 シンディからの指示は、曲によって異なり、細かく指示される曲もあれば、全くない曲もあり、僕は、その場で音を聴きながら、演奏していきました」

JJ:スポンテニアスに演奏が進んでいるのは客席から見ていてもわかりました。

「シンディは、リーダーとしてやりたいことを明確に持っているので、ステージ上での指示も的確。ジャズに比べると、曲はシンプルなので、覚えやすかったのですが、譜面に頼らないライヴ・パフォーマンスをシンディは、貫いているんですよね。譜面にとらわれていると、見逃すことっていっぱいあるんだけれど、曲が体に入っていれば、譜面を見る必要ばないので、譜面の先を望める。もっと密にミュージシャン同士の会話ができて、曲が発展していく。それがあの熱きステージになる理由だと思いますよ」

JJ:TOKUさんへのシンディの信頼度の高さ。それも感じられました。

「信頼してくれているかな、と思う場面はありましたね。僕の肩にシンディがもたれるようにした? そうですか、僕は記憶にないですね(笑)。特に時期的に難しい問題を抱えてしまった公演でもあったので、僕に頼ってくれたところはあると思います」

JJ:そのタイミングの問題。実施することへのためらいがご本人にもあったと聞いています。

「実際のところはわかりませんが、シンディ自身は、ナーヴァスにはなっていましたね。それは日本にこのタイミングで自分がいることの意味を考えて、私がしなくてはいけないことは何か。その使命感に対してナーヴァスになっていたんだと思います。決してネガティヴな意味ではなく。本人はヤル気十分で、すごくポジティヴでしたね」

JJ:最終日には募金活動にも参加されていましたね。いかがでしたか。

「僕はシンディの隣に立ちました。最初シンディは、募金箱を持っていたのですが、ファンが片言の英語で話しかけてきたり、次第にハグする場面が出てきたので、僕が代わりに募金箱を持ち、時どき通訳をしてあげました。ファンも真剣だし、それを受けとめるシンディも真剣。涙ぐんで話しかけている人を目にして、僕自身もウルッとしましたね。いい光景でした」

TOKUは、中学時代に吹奏楽部に入り、コルネットを演奏しました。この楽器を選んだのはマイルス・デイヴィスの影響からで、当時マイルスのアルバム『ユア・アンダー・アレスト』を愛聴していたとか。そのアルバムでマイルスは、シンディの『タイム・アフター・タイム』を取り上げており、そこから遡ってシンディのオリジナル・アルバムを買ったそうです。それが十数年後にミュージシャンとして共演。そのことについて、「共演するなんて一度も考えたことがなかった。これだから人生っておもしろいですね」と言うが、なんだか運命を感じてしまいますね。
 次回は、一番影響を受けたというマイルス・デイヴィスについて語っていただきましょう。


【TOKUがシンディと共演した楽曲】
◆『シー・バップ』
◆『リード・ミー・オン』
◆『ドント・クライ・ノー・モア』
◆『ドント・ワナ・クライ』
◆『ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン』
◆『タイム・アフター・タイム』
◆『トゥルー・カラーズ』
TOKU
『TOKU sings & plays STEVIE WONDER』
ソニー・ミュージック
好評発売中


◆ライヴ・スケジュール
6月3日  ブルーノート名古屋(名古屋)
6月10日  umeda AKASO(大阪)
6月11日  Mt.RAINER HALL SHIBUYA PEASURE PLEASURE(東京)

その他のスケジュール
http://www.toku-jazz.com/
【PROFILE】
1973年2月20日生まれ。新潟県出身。日本で唯一のヴォーカリスト&フリューゲルホーン奏者。父親の影響で子供の頃からあらゆる音楽を聴いて育つ。一番影響を受けたアーティストは、マイルス・デイヴィス。大学卒業後にライヴハウスで歌っているところをアメリカのラジオ・パーソナリティーにスカウトされる。そして、2000年1月にアルバム『Everything She Said』でソニー・ミュージックよりデビュー。日本はもとより海外でも注目されており、韓国、中国、ヨーロッパでライヴを行っている。

◆TOKU plays and sings STEVIE WONDER SPECIAL SITE
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/TOKU/
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