Vol.10  2010. 7. 9『ヴォーカリストとしての
カルロス菅野』
これから夏に向けてオススメしたいのがラテンジャズです。あなたは、ラテンジャズを聴いたことがありますか? ジャズにラテンの情熱的なリズムを加えた、聴くというよりは踊り出したくなるような魅惑的な音楽です。その魅力を熱帯JAZZ楽団のリーダー、カルロス菅野さんに教えていただきたいと思います。
自分の歌の表現が見えてきた

このインタビュー連載の第1回「パーカッションとの出会い」で、歌を封印した経緯についてお話ししましたが、それから数十年、50歳になったのを機にその封印を解き始めました(笑)。これまでもゲストがいない場合は、僕が1曲を歌うことになっていましたが、一昨年からコンボスタイルで歌うライヴを増やしており、同時にヴォーカル・アルバム『カルロス菅野 SINGS! featuring熱帯JAZZ楽団』をリリースしました。
今ではだいぶ昔の歌の感じを取り戻していますが、やはり今回の新作『アイヴ・ガット・ザ・ワールド・オン・ア・ストリングス』を歌うのは大冒険でした。なんといってもあのフランク・シナトラの十八番ですから、大見得を切って歌うなんて大胆ですよね(笑)。ジャコ・パストリアスのカヴァー『リバティ・シティ』と同じくらい勇気のいる曲でした。
でも、どうしても『アイヴ・ガット・ザ・ワールド・オン・ア・ストリングス』を歌いたくなって…。中路英明が何回か書き直してくれたアレンジがまた素晴らしく、自分で歌っていてもすごく気持ちいいんですよね。
 歌も年齢とともにだんだん味が出てくるものです。2008年から歌う機会を意識的に増やしていますが、歌い重ねることで自分の歌の表現というものがだんだん見えてきたんですよね。その歓びをいま感じていて、これからも少しずつではありますが、熱帯JAZZ楽団のアルバムでも歌っていきたいと思っています。
『アイヴ・ガット・ザ・ワールド・オン・ア・ストリングス』も、最初は勇気がいりましたが、今ではなかなかいい仕上がりだと自負しています(笑)。ぜひ聴いてください。

熱帯JAZZ楽団14thアルバム
『熱帯JAZZ楽団XIV~Liberty~』
ソニーミュージック・ジャパン・インターナショナル/\2,940/好評発売中
【PROFILE】
カルロス菅野
1957年東京生まれ。大阪で過ごした大学時代にパーカッションに出会う。1984年に≪松岡直也グループ≫に参加し、日本のフュージョン界にデビューする。と同時にオルケスタ・デ・ラ・ルスに参加。89年に松岡直也グループを脱退し、オルケスタ・デ・ラ・ルスの一員として渡米。NYでライヴを行い、評判となる。翌90年に世界デビューを果たし、デビュー・アルバムがビルボードのラテンチャートで1位を獲得。93年にその活躍が認められて、国連平和賞を受賞する。95年にバンドを脱退。その後に熱帯JAZZ楽団を結成する。
オフィシャルサイト:http://www.carloskanno.com/

熱帯JAZZ楽団
1995年に結成。当初メンバーは固定制ではなかったが、現在はリーダーのカルロス菅野を中心に16 名で活動する。メンバーはいずれも日本を代表するミュージシャン。熱帯JAZZ楽団のアルバム以外でも多くの作品できっと名前を見つけられるはず。これまでに13枚のアルバムをリリースしている。
【メンバー紹介】
パーカッション:カルロス菅野、ティンバレス:美座良彦、ドラムス:神保彰、ベース:高橋ゲタ夫、ピアノ:森村献、トランペット:佐々木史郎、鈴木正則、奥村晶、松島啓之、トロンボーン:中路英明、青木タイセイ、西田幹、サックス:近藤和彦、藤陵雅裕、野々田万昭、宮本大路
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