Vol.7  2010. 6. 18『新作「Liberty」のコンセプト』
これから夏に向けてオススメしたいのがラテンジャズです。あなたは、ラテンジャズを聴いたことがありますか? ジャズにラテンの情熱的なリズムを加えた、聴くというよりは踊り出したくなるような魅惑的な音楽です。その魅力を熱帯JAZZ楽団のリーダー、カルロス菅野さんに教えていただきたいと思います。
新作『Liberty』は15年の集大成

15年の活動の中で僕らもさまざまなことを積み重ねてきたし、リスナーにも熱帯JAZZ楽団の音楽が浸透してきたと思います。それを踏まえて今回は、自分達が取り組みたい課題にチャレンジしてみたいとまず考えた。アルバムのタイトル「Liberty」がそのままコンセプトでもあるわけで、僕らの自由な発想を思いっきり演奏にぶつけてみることにしたんです。
アルバム制作前に初期のライヴ映像を観たら、すごいエネルギーに溢れていて、僕自身が刺激を受けた(笑)。そこで難しい曲だからと、ライヴで演奏はしたけれど、レコーディングでは選んでこなかったウェザー・リポートの『パラディアム』も今回は取り上げようと思った。この難解と思われている『パラディアム』をジャズの初心者が理解不能な領域に入り込まず、単純にカッコいいとか、どこか気持ちいいよね、と思ってもらえるような演奏をしたい。それが出来るのも15年の積み重ねがあるからこそ。そういう意味でも“15年の集大成”の作品になっていると思います。
 『パラディアム』以外のカヴァー曲も、これまで取り上げたかったけれど、さまざまな理由から躊躇してきた曲を演奏している。オリジナルも佐々木史郎(トランペット)、森村献(ピアノ)、中路英明(トロンボーン)、神保彰(ドラムス)の3人がこれまた素晴らしい曲を書いてくれた。それらの曲については次回以降でご紹介していきます。

熱帯JAZZ楽団14thアルバム
『熱帯JAZZ楽団XIV~Liberty~』
ソニーミュージック・ジャパン・インターナショナル/\2,940/好評発売中
【PROFILE】
カルロス菅野
1957年東京生まれ。大阪で過ごした大学時代にパーカッションに出会う。1984年に≪松岡直也グループ≫に参加し、日本のフュージョン界にデビューする。と同時にオルケスタ・デ・ラ・ルスに参加。89年に松岡直也グループを脱退し、オルケスタ・デ・ラ・ルスの一員として渡米。NYでライヴを行い、評判となる。翌90年に世界デビューを果たし、デビュー・アルバムがビルボードのラテンチャートで1位を獲得。93年にその活躍が認められて、国連平和賞を受賞する。95年にバンドを脱退。その後に熱帯JAZZ楽団を結成する。
オフィシャルサイト:http://www.carloskanno.com/

熱帯JAZZ楽団
1995年に結成。当初メンバーは固定制ではなかったが、現在はリーダーのカルロス菅野を中心に16 名で活動する。メンバーはいずれも日本を代表するミュージシャン。熱帯JAZZ楽団のアルバム以外でも多くの作品できっと名前を見つけられるはず。これまでに13枚のアルバムをリリースしている。
【メンバー紹介】
パーカッション:カルロス菅野、ティンバレス:美座良彦、ドラムス:神保彰、ベース:高橋ゲタ夫、ピアノ:森村献、トランペット:佐々木史郎、鈴木正則、奥村晶、松島啓之、トロンボーン:中路英明、青木タイセイ、西田幹、サックス:近藤和彦、藤陵雅裕、野々田万昭、宮本大路
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