ジャズの専門用語や作曲家、アーティストを調べられます。 少しずつ充実させていきますので、ご利用ください。


スタンダード(STANDARD)

言うまでもなく“標準”“規格”という意味を表す単語ですが、音楽、特にジャズの世界で“スタンダード”と言えば、それは“スタンダード・ナンバー”のことを指します。世の中に広く知られ、親しまれ、複数のアーティストに幾度となくカバーされるような楽曲をこう呼んでいます。
ジャズのアーティストたちが作曲した楽曲以外に、トラディショナル・ソングや黒人霊歌、映画音楽やミュージカル・ナンバー、そしてポピュラーのスタンダードなどを取り上げることも多いジャズ界では、これらをすべてひっくるめてスタンダードと呼んでいます。
例えば、ジャズマンが愛したポピュラーやミュージカルのスタンダードには、コール・ポーター、ジョージ・ガーシュイン、リチャード・ロジャースらのペンによるナンバーが挙げられます。

ヴォーカリーズ(VOCALEASE)

元々、ヴォーカル・ナンバーではない器楽曲をVOCALIIZE(ヴォーカル化)することをヴォーカリーズと呼びます。
楽器で演奏している旋律をヴォーカルで再現し、楽器のアンサンブルを歌声のアンサンブルで表現します。アドリブ演奏のパートに歌詞をつけて歌うこともあります。
そしてヴォーカリーズの権化とも呼べるのが、ジャズ・コラス・グループのシンボル的存在であるマンハッタン・トランスファーです。彼らはジャズのスタンダードをヴォーカリーズでカヴァーした、その名も『ヴォーカリーズ』というアルバムを発表しています。
ちなみに、クラシック音楽の世界でVOCALEASEと言うと母音のみで歌う母音唱法のことになります。この場合は一般的にヴォカリーズと表記されています。

ビッグバンド(BIG BAND)

1930~1940年代にアメリカ全土を熱狂の渦に巻き込んだスウィング・ジャズ。その演奏形態として一般的になったのがビッグバンドです。
フル・バンド、ジャズ・オーケストラとも呼ばれるこのバンド編成は、4リズムと呼ばれるドラム、ベース、ピアノ、ギターに、13本の管楽器からなる総勢17人という大所帯になります。
管楽器の内訳はアルト2、テナー2、バリトン1のサックス5本にトランペット4本とトロンボーン4本になります。トランペットとトロンボーンでブラス・セクション、これにサックスを加えてホーン・セクションと呼びます。
1960年代以降はスウィング以外のジャズや、ポップス、ラテンのナンバーを演奏するビッグバンドも続々と現れました。また、編成も17人にこだわらず、もっとコンパクトな人数で演奏することも多くなりました。

コンボ(COMBO)

スウィング・ジャズのブームが去り、ビ・バップの時代になるとバンド編成も大人数のビッグバンドよりも少人数のグループが主流になってきました。
元々はビッグバンドからピック・アップされた3人から10人くらいのプレイヤーが集まって演奏することをSAMALL COMBINATIONと呼んでいて、それが転じてレギュラー小編成のグループを指すコンボという名称が定着していきました。
3人編成をトリオ、4人編成をカルテット、5人編成をクインテット、6人編成をセクステット、7人編成をセプテット、8人編成をオクテットなどと呼びます。
ドラムとベースにプラスして、ピアノやギターに各種管楽器などが加わる形が基本ですが、稀にドラムやベースがいないコンボもあります。

スムース・ジャズ(SMOOTH JAZZ)

1990年代に入ってブームが去り、使い古された感の強くなったフュージョンという呼称に替わって頻繁に用いられるようになった、同傾向の音楽を指す言葉がスムース・ジャズです。
元々はアメリカのラジオ局が打ち出したカテゴリーで、所謂フュージョン・タイプの音楽に加えて、広くAORやクワイエット・ストーム系のR&Bなどもカバーするアダルト・コンテンポラリーなラジオ・フォーマットとして定着していきました。
日本ではポップでライトなジャズを示すジャンルとして扱われることが多く、アメリカとはその点で認識の隔たりも生まれています。
フュージョンとの違いは、アドリブ・パートが少ないことやリズムに打ち込みサウンドを用いる場合が多いことなどが挙げられます。
その起源は、やはりケニー・G、そしてさらに遡ればケニーが最も敬愛したサックス奏者であるグローヴァー・ワシントンJr.ということになるでしょう。

インタープレイ(INTERPLAY)

ジャズという音楽を特徴づける大きな要素のひとつである即興演奏(アドリブまたはインプロヴィゼイション)。そのアドリブに共演者それぞれが互いに触発されて演奏が進んでいくいく様をインタープレイと呼びます。
ある一定のリズムやフレーズをモチーフにして、相互に刺激し合いながら高度なアドリブの応酬を繰り広げる演奏の様子に触れることは、ジャズの醍醐味のひとつであると言えるでしょう。
ピアノとそれに従属するベースとドラムという、それまでのピアノ・トリオの関係性を脱却したピアノのビル・エヴァンス、ベースのスコット・ラファロ、ドラムのポール・モチアンの演奏がその先駆けとも言われています。
ビル・エヴァンスはギターのシム・ホールとの共演作『インタープレイ』でさらにそれを推し進め、この言葉を一般的にしました。

ブルー・ノート(BLUE NOTE)

元々はジャズで使われる音階を表す言葉で、基本的な長音階の第3音、第5音、第7音を半音ずつ下げたものをブルー・ノート・スケールと呼びます。そして、この3つの音がブルー・ノートとなります(諸説あって5音の短音階に半音下げた第5音を加えたスケールを指すこともあります。その場合は半音下げた第5音がブルーノート)。
1939年にドイツ出身のアルフレッド・ライオンがニューヨークで設立したジャズの名門レーベルとして名高いブルーノートの名前の由来はここから。
また、1981年にニューヨークで開業し、現在はイタリアや日本にも支店を持つ著名なジャズ・クラブであるブルーノートの店名は同じくスケール、そしてレーベルが起源となっています。

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