ジャズの専門用語や作曲家、アーティストを調べられます。 少しずつ充実させていきますので、ご利用ください。


ジャズ(JAZZ)

ジャズは、アメリカが生んだ偉大なるエンターテイメントのひとつです。その源流は、ニューオリンズにあります。ヨーロッパから渡ってきた白人と、アフリカから連れてこられた黒人がこの土地で出会い、立場はかなり違いましたが、長い歴史の中で両者の文化が融合を果たします。その融合された文化が“クレオール”と呼ばれ、その中のひとつにピアノなどヨーロッパ発祥の楽器とアフリカ特有のリズムが融合した音楽、“ラグタイム”がありました。そのラグタイムがジャズの原型と言われています。それが19世紀末頃の話。それからブラス・バンドやブルース、ゴスペルなど、黒人文化の中から生まれた音楽の影響などを受けつつ、長い時間をかけて20世紀にジャズという音楽が発展していくのです。
これらの歴史をまとめた、とても興味深い新書があります。

相倉久人著『ジャズの歴史』
(新潮社)\680  
オススメします。
ラグタイム(RAGTIME)

ジャズの原型になった音楽と言われているのが、19世紀の末にアメリカ中南部で発祥したラグタイムです。ヨーロッパ移民たちが持ち込んだクラシック音楽や欧州各地の民謡、アフリカや西インド諸島から連れてこられた黒人奴隷たちが運び込んで育んだマーチやブルース、それらが混ざり合ってラグタイムは生まれたのです。
ラグタイムの中心を担う楽器はやはりピアノで、クラシックの演奏スタイルに黒人音楽特有のダイナミックなリズム感、特にシンコペーションを取り入れたことが大きな特徴になりました。そんなことからもラグタイムのアーティストには黒人のピアニストが多く、スコット・ジョプリンやジェリー・ロール・モートンなどが、その代表として挙げられます。
ジャズがニューオーリンズからシカゴ、そしてニューヨークへと徐々に広がっていく起源がここにあるわけです。

スウィング(SWING)

アメリカが大恐慌から復興した1930年代から1940年代にかけて一世を風靡した音楽、それがスウィング・ジャズです。スウィングとは一般的に言うハネるビートのことで、4分音符ひとつを3連符を基調にして感じることにより揺らぎを生み出しダンサブルにする効果があります。スウィング・ジャズはまさにこのスウィングのリズムを前面に出したダンス音楽です。
演奏は主にビッグバンドによって行われ、ベニー・グッドマンやグレン・ミラーらを筆頭に、どちらかというと白人のバンド・リーダーが率いる楽団が中心となって人気を確立していきました。といってもデューク・エリントンやカンウント・ベイシーら黒人が主宰するビッグバンドも共存して活躍していたことが、一大ブームに押し上げた要因になったことも間違いないでしょう。そして、レコードと蓄音機、ラジオの普及がそこに一役買っていたことも見逃せません。

ビバップ(BEBOP)

1930年代にダンス音楽としてアメリカ全土にすっかり定着したスウィング。しかし、ミュージシャンの中にはそこでの演奏に飽き足らない者も少なからずいたのでした。そんな1940年代初頭にニューヨークのハーレムを発祥としてジャズの新しいスタイルが生まれました。それがビバップです。
欲求不満を抱えた若手ミュージシャンたちが夜毎ハーレムに集いセッションを繰り返すうちに、即興演奏に比重を置き、コード進行もより細分化、複雑化され、リズム的にもメロディ的にもより演奏難度の高い楽曲が生まれていきました。
そんなセッションの中心になったのがアルト・サックスのチャーリー・パーカーとトランペットのディジー・ガレスピーの二人で、彼らが後続に与えた影響は計り知れないものとなりました。そして、ここからモダン・ジャズ黄金期がスタートしたのです。

インプロヴィゼーション(IMPROVISATION)

ジャズという音楽を楽しむための醍醐味のひとつとして必ず挙げられるのが、即興演奏の存在です。クラシック音楽のように楽譜に書かれた音符を忠実に再現するだけではなく、コード進行やモードを元にして演奏者が自由に、その場のインプレッションで瞬間的に音楽を紡ぎ出していくのが即興演奏です。ジャズの楽曲のなかには必ずと言っていいほど、この即興演奏を繰り広げる場面が用意されています。そして、その即興演奏のことをジャズの世界ではインプロヴィゼーションまたは、アドリブと呼びます。いまでは一般的にもよく使われるアドリブ(ADLIB)という言葉は元々はラテン語で“自由に”“随意に”を意味するアド・リビトゥム(AD LIBITUM)が語源になったと言われています。
ジャズのミュージシャンたちは与えられた即興演奏のパートで、それぞれ独創的な演奏技法や音色で個性を競い合うわけです。なかにはキース・ジャレットのように1曲丸々がインプロヴィゼーションという演奏を行うアーティストもいます。

ジャム・セッション(JAM SESSION)

即興演奏=インプロヴィゼーションを重視するジャズという音楽ならではの試みのひとつに、ジャム・セッションがあります。
オーディエンスを踊らせるための音楽だったスウィング時代のジャズ・プレイヤーのなかには、もっと革新的で発展的な音楽を追究したいと欲求不満を募らせている者も少なくありませんでした。そこで仕事を離れて気の合う仲間同士で自分達のためだけに演奏しようと、閉店後のジャズ・クラブやガレージなどに夜な夜なミュージシャンが集い合奏を始めました。これがジャム・セッションです。
楽曲やアレンジなども事前には特に決めず、簡単な打合せと合図などによって即興で演奏を進めていくうちに、新しいジャズのスタイルも生み出されていきました。いまではロックやファンクなど、他のジャンルでも日常的に行われているジャム・セッションも、ジャズのミュージシャンがそのオリジネイターなのです。

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